あきさんの異常な提案

ダイバーシティのある生活を提案する人のダイバーシティの無い提案。

簿記3級のテキストを比較してみる。

昨日に引き続いて、簿記3級のテキスト比較です。

今回は「スッキリ」vs「サクッと」vs「教科書」

1級でコスパ最強を誇った教科書がV2なるか?
それとも、とおるの敵をサクッとが取るか?
1冊合体というコンセプトのスッキリが選ばれるのか?

 

議題1.テキストの読みやすさ

まず、「スッキリ」はとても読みやすい。お酒が入っていても読めたくらい読みやすい。絵が多いから、何が起こったのかがスッキリ分かる。しかし、その結果どうするかがちょっとわかりにくい。それでも270ページしか無いため、これが読めないんじゃどうにもならない!とは思ってしまう。

次に「サクッと」少しボリューミーな330ページですが、◯日目標のガイドがあるため、そこまで頑張れば!と思わせてくれる。スッキリほどは読み易くないものの、「例題・絵・仕訳」の三位一体になった例題説明は分かりやすい。

最後の「教科書」ページ数は中間の300ページながら、章末問題を差し引けばスッキリと同じ270ページ程度。絵は少なめながら、大事な所で大きな図解を書くという他の2冊に比べるとアカデミックというか、学習のための本という感じ・敷居の高さは感じる。巻末の仕訳126は3級のまとめとして素晴らしい。

議題2.難関「為替手形

3級仕訳の最大難関の一つが為替手形である。

要約すると「Aさんは、Bさんの代わりにCさんに借金を返す」ようなものであるのだが、これがA,B,Cさんと、それぞれの呼び名である振出人・指図人・名宛人の位置関係が複雑なため、理解が難しい。

「スッキリ」はシリーズ上キャラクターに名前を当てるため、振出人・指図人・名宛人の3パターンそれぞれについて「振り出した時」「受け取った時」「引き受けた時」で説明している。

「サクッと」は絵を多様しているが、どこに居るのか少しわからなくなる瞬間があった。

「教科書」は概念を1ページ半つかって説明しているのだが、個人的にはこれが一番分かりやすいと思った。

大きな書店で選択するなら、ここを見て一番しっくり来た本を買うとハズレが少ないと思うが、記事上では「概念全体を捉えやすい教科書」vs「3パターン毎に丁寧なスッキリ」の2択だと言っておきたい。

議題3.帳簿と決算整理事項

もう一つのポイントは帳簿関連と決算整理事項だ。

「サクッと」「教科書」は丁寧にやっている印象を受けた。経験者からすると教科書の方がスッキリしていて分かりやすいが、それが初学者にとっていいとは限らない。

一方の「スッキリ」はスッキリしすぎていてさすがに不安を覚えた。もっとも個々の部分は問題集でカバーすべき部分であり、「スッキリ」は1冊で合格するタイプの本ではないので、問題演習の補助が必要だと感じる。

議題4.問題演習

「サクッと」の問題演習が通常パターンだと思う。個別論点問題を解いたあとに1問目から5問目に対応するという手順で、この1冊のトレーニングで基礎レベルから本試験レベルへのレベルアップが可能という印象。ただしサクッとのテキストと組み合わせると若干ヘビーには感じる。

「スッキリ」は必要最低限。これだけやっておけば過去問を始めても問題がないと思う最低限の問題しか用意されていない。1冊タイプだから仕方がないのかもしれないが。

「問題集」はテキストに個別論点問題が入っていると判断し、1問目から5問目の対応問題+3回分の模試という最も難易度の高い問題集になっている。ハードルが高い上に難しいというハンデを、教科書のどこに戻ればいいかを書くことで補っている。

議題5.まとめ

 

「スッキリ」はこれだけで予想問題集に進むのは難しいので、「あと8点」を通過する必要は感じる。

「サクッと」はDVDが安価な事もあって、DVDセットがオススメ。

「教科書シリーズ」は本自体は両方安いので、教科書→過去問→予想問題の流れだって有りだと思うし、独習道場のセットもオススメ。

 

結局、1級も3級も教科書シリーズが一番じゃないか?と思う。
1・2・3級の独習道場+網羅式問題集のセットなんかは、トータルで11万くらいですんじゃうので、簿記を初めて1級まで駆け抜けるにはいいかもしれない。