あきさんの異常な提案

ダイバーシティのある生活を提案する人のダイバーシティの無い提案。

簿記1級のテキストを比較してみる。

現在、インターネット上ではおすすめの簿記本が5冊提示されている。

 

1.TAC「合格テキスト」

2.NS「とおるテキスト

3.TAC「スッキリうかる」

4.NS「サクッとうかる」

5.TAC「簿記の教科書」

 

この内1級の「とおる」、3級の「サクッと」「スッキリ」
そして、両方の「教科書」を手に入れました。

今回は1級で手に入れた「とおる」と「教科書」の比較をしてみたいと思います。

 

違い1.サイズ

とおるシリーズはB5、教科書シリーズはA5という差があります。

通るシリーズにページは書いてありませんが、記述ボリューム自体は若干教科書の方が多いのではないか?という印象を受けます。

違い2.テキスト

今回、工業簿記の3分冊で比較してみました。
とおるは270ページ程度に対し、教科書は300ページ。少し教科書の方がページ数は多いものの、サイズ差を考えると教科書の方が少しボリュームが少なめ。

どちらも「説明→基礎例題→応用例題」のようなステップアップを踏んでいますが、教科書の方は応用例題(基本問題と書かれている)についての解答用紙が備わっていて一歩リードしている感じはします。

違い3.問題集

続いて、問題集を比較してみましょう。
とおるは80題、教科書は60題でした。他のシリーズを含めた印象だと、1.5~2倍程度の問題量がとおるのほうがあります。

一方解説については、とおるシリーズが問題の1.5倍程度の分量に対し、教科書シリーズの方が2倍以上を確保している為、詳しい印象は有ります。

 

とおるシリーズで一番素晴らしいのは商業簿記2冊目。各単元ごとの総合問題があり、この1冊+特商で連結以外の商業簿記総合問題は良い点数が取れると思います。

一方、教科書シリーズには6回分の答練が含まれており、同社の網羅式問題集と合わせることで14回分。過去問・予想問題と合わせれば30回超の答練が出来ます。

違い4.web講義

どちらも、「webによる動画配信授業」をやっていますので、その差に触れておきたいと思います。

とおるの方は、トータル200時間超過で答練も含まれて100000円から
一方教科書の方は、トータル52時間+教室答練や模試等で73000円から。
(両方共テキスト込みの割引なし)

両方かじった感想からすると、とおるのほうが「教室講座をネットに持ってきた」という感じ。一方の教科書は「独学に最適化した高速授業」でした。

これは一長一短なのでどちらが優れているというのは難しいと思います。

違い5.まとめ。

web講義を受ける人であれば、ネットスクールの体験講義を受けてから考えるといいと思います。講義ならではの解き方もありましたが、おそらく教科書シリーズにも有るのでは?とも思っています(未確認ですが)

しかし、テキストだけを見ればほぼ互角でありながら、1冊平均2000円近くのとおるシリーズに対して、平均1200円の教科書シリーズ(実は1級はスッキリよりも安く、サクッとシリーズと同額)なので、すでに初版から16年たっているベストセラー「とおるシリーズ」に比べ、16年分の簿記学習界の進歩が詰まった「教科書」の方が良い感じはします。むしろ、これからの独学のスタンダードは「簿記の教科書・問題集」シリーズになるんじゃないか?というくらいコストパフォーマンスには優れていると思います。

一方のとおるシリーズは、ネットスクールの授業でもレジュメ中心だったり、2級以下はベストセラーになったサクっとシリーズに移行していることから、テキストとして少しずつ厳しいのかなぁという印象は受けました。もっともゼミのやりごたえは十二分にあるため、問題集シリーズよりは良い結果での合格は望めますが。

 

主は、9月からネットスクールでとおるシリーズを使った勉強をしていましたが、2ヶ月・100時間程度の勉強では太刀打ちできませんでした。その後いろいろ悩みましたが、12月後半から全経上級に向けて簿記の教科書シリーズで力をつけて勝負してみたいと思います。